【Web制作者、写真について考えるvol.1】対談!Webディレクター×カメラマン〜「で、いくら?」お金の話〜

先日2/21(日)、初めて自分で企画した勉強会「【Web制作者、写真について考えるvol.1】対談!Webディレクター×カメラマン〜「で、いくら?」お金の話〜」が開催されました。

ある程度の予算が割かれる大規模案件なら、撮影費を確保するのはそれほど困難ではないと思いますが、中小規模の案件に関わっていると必ず写真の問題には直面するのではないでしょうか?
もちろん支給された写真をあの手この手で見れるように技術と時間を割くマゾのWebデザイナーの猛者は少なくないと思いますが、情報を判断するのに視覚に訴える比率が大きいからこそいい素材でいいデザインをしたいというのはデザイナーの共通の願いでしょう。

勉強会はカメラマン、様々な規模の案件を扱うWebディレクター、中小規模が中心のWebディレクター兼デザイナー、映像に携わる方というメンバー8人で座談会という形を取りましたが、みなさん実務に密接に関わったテーマでモチベーションがとても高く、濃い議論をすることができました。
大変真に迫った議論内容ですべてをここに書くことはできませんが(笑)、私が印象に残ったお話をピックアップして書き残しておきたいと思います。

IMG_2497

Q. カメラマン「どうしてカメラマンに頼まないんですか?何が障壁となっているんでしょう?」

A. デザイナー1「予算感がわからない。(ちょうど)いいカメラマンの選び方がわからない。」
A. カメラマン「サイトを持っていないカメラマンは多い。広告代理店や定期的に撮影が発生する業者と提携していることが多い。またカメラマン同士のつながりも少ない。だが、時代は写真業界でも変わってきていて、サイトに価格表を明示してあったり、カメラマン同士ゆるやかなつながりを持ち仕事のやりとりをしている人も増えてきた。
ただ、その分技術のないカメラマンの参入障壁が下がってきていることも確か。カメラマンにかかる費用の内訳としてはかかる時間分以外に機材、技術、リスク回避などがあるが、極端に安い場合機材トラブルがあった時などの保険を全く用意していないなど、基本のできていないカメラマンである可能性も高い。
また一口にカメラマンといってもジェネレーション間によるギャップは大きい。紙の写真を撮ってきた世代は予算感が異なっていたり、できてくる絵にトレンドが反映されていないケースもありうる。」
A. カメラマン「そういう意味で、本当は案件ごとに見積もりをしたいけれど私は時間単位での料金表をサイトに明示したり、ポートフォリオを載せたりしています。」
→ Webデザインにも似たことが言えると思います。特にフリーランスの場合、自分の予算感や自分が手がけた案件のポートフォリオを載せたり(できないことも多いけど)してクライアントに判断要素を提示することは大事かもしれません。(自分にそのまま返ってくる罠)

A. デザイナー2「とにかく予算がない。」
A. カメラマン「(予算のなさによりますが)相談次第で見積もりが安くなる可能性はあります。例えば撮影するもののボリュームが大きければ、ディスカウントできる場合があります。また枚数を撮る時にクオリティがブレないのも大きなメリットです。他には納期が長いもの。これは日程の決まった仕事がないところに撮影を入れられるため安くできる可能性があります。また「カメラマンの実績として出してもよい」という条件であるとディスカウントしてくれるカメラマンもいます。中には実績を出せることのメリットを理解していないカメラマンもいますが・・・。」
→これもフリーでWeb制作をしている人なら納得できる話ではないでしょうか?ボリュームが大きいのは私は嫌いですが・・・(おい)
A. デザイナー「最近は写真が趣味の人も結構いて自分で撮れるという人(クライアント、デザイナー)もいますがカメラマンに頼むメリットは何でしょうか?」
A. カメラマン「素人の方でもある程度は時間さえかければそれなりのものを撮ることができます。私たちに頼むメリットとは安定したクオリティで早く撮影を完了することができることにあります。例えばデザイナーが一日かけて撮るクオリティのものを私たちプロは10分で撮れます。その一日でデザイナーがデザイナーとして稼働していれば入るはずの収入を考えれば、カメラマンに頼むことは決して高くないはずです。」
→これはすごく納得。私も写真を撮るのは趣味ですが、撮れるか撮れないかもわからない上に一日かかるような撮影、私に頼んだら割高になりますのでそこのところどうぞよろしくお願いします(笑)

A. デザイナー3「クライアントが写真の重要性を理解してくれない。」
上記の「とにかく予算がない」の中には、「写真の価値を理解していないので『写真に割く』予算がない」というケースも少なからずあると思います。
A. カメラマン「写真の目的にもよりますが、例えばブランディングが目的の場合、ライバルはどういったブランディングをしているか見せてあげるのは効果があると思います。」
A. デザイナー「どうしても理解が得られなくて、同じデザインで素材集の写真(クライアントの商材ではない)を使った場合と、素人写真を使った場合の二案を作ったことがあります。」
A. ディレクター「私がWeb制作にかかる費用を出す時、まずクライアントに売り上げを聞きます。(売り上げを聞くのが目的ではないので答えなくてもOK)それで形態はBtoBですか、BtoCですか、と。それで平均的な販促にかけるべき費用が出せます。そしてサイトは何年で償却するつもりか。そうすれば適正なサイトにかけるべき予算が引き出せます。まず、サイトにかけるべき予算を確保して、それが一定額を上回れば撮影にいくら回せるな、と。結局大阪の企業の場合、数字で話をした方が理解を得やすい。」
A. ディレクター「また撮影した写真はWeb以外の目的にも使えると言ってデータを渡してあげることも多い。」
→Webディレクターは制作についてだけではなくマーケティングもある程度知識があった方がいいんだな、と思った瞬間でした。

Q. デザイナー「困るオーダーはありますか?どういうフローで発注すればいいですか?」

A. カメラマン1「とりあえず撮ってください、の丸投げですかね・・・(苦笑)そう言われればそのように撮りますけど、後から「あのショットがほしかった」と言われると追加費用が発生し、お客さん側にとっても不利益になると思います。」
A. カメラマン2「クライアントとカメラマンは猟師と猟犬の関係なんですよ。リクエストがはっきりしていればしているほどいい仕事ができます。」
A. カメラマン1「最低でもワイヤーフレームはほしいですね。その写真は縦で使うのか横で使うのか、どんな比率で使うのか・まだ決まっていないのか。切り抜く前提の撮影なのか背景もそのまま使う予定なのか。リクエストがはっきりしていれば、使いやすいように撮ることができて、手戻りもないです。」
→「とりあえず作ってください」はWeb制作の場面でも一番言われたくないですよね(笑)せめてワイヤーフレームは用意して撮影をお願いしましょう。

その他に・・・

  • 著作権と著作人格権の話
  • カラーマネジメントの話
  • 人物撮影時のコミュニケーションのコツとカメラマンの選び方
  • 写真納品までの納期の話
  • いいカメラマンの見極め方
  • これから来る写真・映像の技術

などなど、いろいろな興味深い話やお互いの本音を聞くことができてとても濃い時間になりました。

ご参加いただいたみなさま、どうもありがとうございました。

トップへ戻る